ゲーム制作イベントLudum Dare 29に参加しました
どうも!グラフィックデザイナーの「べる」です。
ゲーム制作イベントLudum Dare 29に参加しました。今回で2回目。
前回はチームで参加しましたが、今回は48時間を一人で制作するcompoルールで参加してみましたよ。
48時間をひとりで制作するフォーマルなルールのCompoと、72時間をチームで制作が可能なカジュアルなルールのJamがあります。
geekdrumsさんが詳しい記事を書かれています。
ゲーム制作においてはグラフィックデザインと企画、なんちゃってディレクションの経験以上したことがないので、かなり思い切った挑戦でした。
まず完成したゲームの紹介「PEEL OFF THE PLANET」
ドーナツに見えますが惑星なのですよ!
三角のカーソルをピンクの範囲まで移動させて、つっついてひんむくゲームです。
作品はこちらから遊べます。
PEEL OFF THE PLANET | UnityGameUploader
Ludum Dareの投稿ページはこちら。
PEEL OFF THE PLANET - berunu - 48 Hour Compo Entry
たったひとりの48時間ゲーム制作
ここからは48時間の死闘について語ります。準備不足の痴態を晒していますし、泥臭いですし、当たり前のようなことしか書いていない気がします。それでも興味のある方はどうぞ。
25日 イベント前日 準備開始
まさかの前日からの準備でした。なんという余裕!しかし後々しっかりと痛い目をみています。反面教師としてください (白目)
今回使用するゲームエンジンのUnityの経験ですが、ネットに落ちてるサンプルゲーム4本を手順に従って作った程度のもの。実装経験値はほぼ空の状態。サウンドに関しては未知の世界。この状態でオリジナルのゲームが作れるのか?
このままでは48時間Unityの使い方と言語のお勉強だけでも終わってしまう。
そこで考えたのが、なるべく多くのサンプルゲーム実装例が掲載されている技術書を手元に置いて、先人達が開発したゲームの基本部分や機能を繋ぎ合わせることで企画の形に近づけるという方法でした。名付けてキメラ作戦。
ゲームにさえなってくれたら、後は自分の得意分野のグラフィックデザインを用いてガワを取り繕えば完璧だと。このときは・・そう簡単に考えていました・・(遠い目)
ともあれ、善は急げの書店ダッシュ。
店頭に置いてあるUnityの本に一通り目を通して、自分に合った2冊を選びました。紹介します。
1冊目。
Unity4ゲームコーディング 本当にゲームが作れるスクリプトの書き方
- 作者: 浅野祐一,荒川巧也
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2014/03/28
- メディア: 大型本
- この商品を含むブログ (3件) を見る
サンプルゲームが多く載っていて、内容に関してもゲームに必要なものの実装例が多く掲載されていました。内容もカラフルで画像解説が多い。初心者がとっつきやすいと思います(初心者なので)。本書で使用している言語がJavaScriptなのでそこだけ注意。
2冊目。
先ほどのUnity4ゲームコーディング本の入門編。こちらは購入しようか迷いましたが、情報をまとめたものとして傍らに置いておくと何かの役に立つだろうと思い購入。実際のところ今回はゲームコーディング本よりもこっちの方が役に立ってくれました。
これで準備完了。明日はなるようにしかならない。
26日10時 イベント開始
イベント開始15分前に起床。開始時に発表されたテーマは「beneath the surface」。単体では「表面下で」「一皮むけば」といった意味。
戦略としては、とにかく全てがシンプルであること。これを遵守しないと自分の持ち合わせている技術から考えてほぼ100%時間内に完成しないことが目に見えていました。
だけども、シンプルと言いつつ最初はボリュームを度外視して企画を考えていく。その中から面白いと思った部分をミニゲームとして抽出すれば良いかなと。
恐れることなく、面白いと思ったアイディアを紙に書き出してみる。
3案ぐらい出したところで、ひたすら惑星の地表をはがして、没入するままに惑星の中心部にある真理を追求していく「惑星はがしゲー」に決定しました。(実際完成したものは、このときの構想の4割程度のところまでボリュームを落とし込んだものとなっています)
企画が固まったところで制作開始。Unity起動!
技術書とにらめっこしつつ、最終的には深夜1時近くでプロトタイプっぽいものが形となる。だが、prefabがもの凄い勢いで自動生成されるバグを生み出してしまいUnityが固まる。南無。
し、しんでる・・ (Unityが固まる)
— べる (@berunu) 2014, 4月 26
修正・・?いえ、激しく眠かったので放置して潔く寝ました (オイ)
27日 11時 起床
たっぷり9時間ぐらい寝ました。ソロ制作自由すぎる。
そして、この日は急な用事が出来てしまい、日中の予定がほぼ埋まるというハプニングが発生。漂う絶望感。制作が止まったまま陽が沈んでいく・・
27日22時~28日10時まで 最後の追い込み
作業再開。
残り12時間なのに細かいところの実装、グラフィック、音素材の作成etc・・とにかく一人だとやることが非常に多い。そこでもう一度、この状態から残りおよそ10時間ほどでゲームを完成形に持っていくにはどうすればを良いのかを考え始める。
闇雲に作業を進めてもリスキーなので、技術書2冊を端から端まで目を通して必要な部分に付箋を貼り、実装予定の機能と関連付けていく。同時にネット上もチェック。攻略本を作る勢いで実装経路を整理しまくった。
そして、残り8時間でタイム周り、スコア周り、タイトル画面、動的演出、残り全ての機能の実装と調整、グラフィック素材の作成、SEの作成と着手して着々と組み込んでいく。ひたすら黙々と、背伸びせず基本に忠実に、不安に折れることなく(ここが一番重要な気がする)。BGMは間に合わなかった (白目)
9時半頃、ギリギリ完成。
Web公開とLudum Dareのサイトでのアップを済ませたのがタイムリミットの1分前。
ソースコードアップし忘れていたことに後日気付いたが、編集できなくなっていたのでどうでも良くなった。燃え尽きた・・
感想
そもそものcompo参加の動機は「自分だけでどんなゲームが作れるのだろうか」といった、単純な興味から湧いた創作衝動のようなものでした。それが過酷なルールなどの条件を凌駕して、参加に踏み切らせました。
実際のところ、予想通り全部一人で作業するというのは大変でした。けれども、得られたものは予想していた以上に大きかったです。成功も失敗も初心者なればこそ対して関係なく、48時間を戦い抜いたならば、各分野に対する理解や視野も広がり、ゲーム制作者として大きなレベルアップができると言い切れます。世界中のインディーゲーム制作者とのコミュニケーションを期待できるのも大きな利点です。
もしこれを読んだインディーゲーム制作に興味がある方、やっている方、Jamのみ参加したことがある方など、ソロ制作未経験者なら誰でも、興味が出たのならばやる気だけで十分ですので、次回のLudum Dareのcompoルール参加に踏み切ってみるのは如何でしょうか?
はー いやー・・ 完成して良かった (∩・ω・) ←まとめ軽